【薬学がわかる】代表的な保険機能食品「特定保健用食品」と「栄養機能食品」とその特徴

代表的な保険機能食品「特定保健用食品」と「栄養機能食品」とその特徴

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食品衛生法

 

特別用途食品

 特別用途食品には、病者用食品、妊産婦・授乳婦用粉乳、乳児用調整粉乳、嚥下困難者用食品、特定保健用食品があります。
 許可基準に適合しているのかを審査・評価した後、消費者庁長官により許可されます。

 

保険機能食品制度

 「保険機能食品制度」とは、食生活が多様化し様々な食品が流通する中、消費者の方が安心して自身の食生活にあった食品の選択ができるように、適切な情報提供することを目的として制度化されました。
 保険機能食品制度によって、「特定保健用食品」「栄養機能食品」の二つが保険機能食品と呼ばれるようになりました。
保険機能食品分類表

特定保健用食品

 特定保健用食品(トクホ)は、からだの生理機能などに影響を与える保険機能成分、生体調節機能(三次機能)を含んでいます。
 例えば、「お腹の調子を整える」など、特定の保険の目的が期待できると表示できる食品です。

一次機能

生命維持のための栄養機能、糖質、脂質、タンパク質、無機質など

二次機能

食事を楽しむための嗜好特性機能
味、におい、触感など

三次機能

保険機能成分
生体機能調節

 

条件付き特定保健用食品

特定保健用食品のうち、許可の際に必要とされる科学的根拠のレベルには届かないけれども、一定の有効性が確認されている食品については、限定的な科学的根拠である旨を表示することを条件として許可対象とされています。

 

許可表示例
〇〇を含んでおり、根拠は必ずしも確立されていませんが、☐☐に適している可能性がある食品です。

 

 

特定保健用食品(個別許可型)

関与成分の疾病リスク低減効果が医学的・栄養学的に確立されている場合、疾病リスク低減表示が認められています。

 

疾病リスク低減表示の例
・若い女性のカルシウム摂取と将来の骨粗鬆症になるリスクの関係
1日摂取目安量:300mg~700mg

 

・女性の葉酸摂取と神経閉鎖性障害を持つ子どもが生まれるリスクの関係
1日摂取目安量:400μg~1000μg

 

特定保健用食品(規格基準型)

特定保健用食品のうち、これまでの許可件数が多い、科学的根拠が十分蓄積されている食品については、規格基準に適合しているかどうかの審査のみが行われ、個別の審査は必要とされません

 

例:お腹の調子を整える食品難消化性デキストリン)

 

最近、トクホの商品が増えてきた理由でもあります。
以前は、その商品ごとに個別での審査が必要で、その審査にかなりの時間がかかっていました。しかし、特定保健用食品(規格基準型)という項目ができたことで、規格基準に適合していれば個別の審査をパスすることができるようになりました。これによって、特定の成分では審査が簡単になり、トクホの商品を出せるスピードが上がってきたのです。

 

 

保険機能成分と主な用途

表示内容

保険機能成分

お腹の調子を整える

オリゴ糖(フフラクトオリゴ糖など)、乳酸菌類、難消化性デキストリン(食物繊維として)など

血圧が高めのかた

ラクトトリペプチド、杜仲茶配糖体など

コレステロールが高めのかた

大豆たんぱく質、キトサンなど

血糖値が気になるかた

難消化性デキストリン、豆鼓エキス、グァバ葉ポリフェノールなど

ミネラルの吸収を助ける

CPP(カゼインホスホペプチド)、ヘム鉄など

食後の血中の中性脂肪を抑える

中鎖脂肪酸、難消化性デキストリンなど

体脂肪がつきにくい

高濃度茶カテキンなど

虫歯の原因になりにくい

パラチノース、キシリトールなど

歯の健康維持に役立つ

キシリトールなど

骨の健康が気になるかたに適する

ビタミンK2高産生納豆菌、大豆イソフラボンなど

 

 

栄養機能食品

栄養機能食品とは、ライフスタイルの変化などにより、通常の食生活で1日に必要な栄養成分をとれない場合に、その補給・補完のために利用されることを趣旨とした食品です。

 

栄養機能食品は、特定保健用食品とは違い、消費者庁長官による個別審査はありません。
つまり、 当該栄養成分量が、国が定めた上・下限値の範囲内にある場合、その栄養成分の機能の表示ができます。もちろん機能の表示と併せて、定められた注意事項等を適正に表示する必要はあります。

 

対象となる栄養成分と機能表示

現在、規格基準が定められている栄養成分は、12種類のビタミン類(ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、葉酸)と、5種類のミネラル類(カルシウム、亜鉛、銅、マグネシウム、鉄)の17成分です。

 

特定保健用食品、栄養機能食品の違い 〈まとめ〉

食品

特徴

特定保健用食品

・第一次、第二次機能に加え、第三次機能を含む。
・消費者庁長官による個別審査あり。
・個別許可型(規格基準型もあり)
カプセルや錠剤も認められている(食品である旨が明示されている場合)
・保健用途の表示(効果の表示)
 例:おなかの調子を良好に保つ
   血圧を正常に保つことを助ける

栄養機能食品

第一次機能を強化したもの
・消費者庁長官による個別審査なし
・規格基準型
・表示
 例:ビタミンDは腸管でのカルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助ける栄養素です。
     カルシウムは骨や歯の形成に必要な栄養素です。

 

以上、代表的な保険機能食品とその特徴についての説明でした。

 

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確認問題

問1
特別用途食品は、適正な食事摂取が必要な病者のみを対象とする専用食である

 

問2
ビタミン類を増強した乳幼児の調製粉乳は、栄養機能食品である

 

問3
特定保健用食品には、個別許可型や規格基準型がある

 

問4
特定保健用食品には、鉄剤やカプセルの形態のものも許可されている

 

問5
特定保健用食品は、厚生労働省が表示の許可を行う

 

問6
ラクトトリペプチドは、血圧が高めのかたに適している

 

問7
キトサンは、コレステロールが高めのかたに適している

 

問8
パラチノースやキシリトールは、虫歯になりにくくする作用が期待できる

 

問9
「鉄は、赤血球を作るのに必要な栄養素です」という表示は、特定保健用食品の許可表示例である

 

問10
栄養機能食品は、規格基準を満たしていれば、個別審査を必要としない

 

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確認問題の答え

問1
✕:妊婦や、乳児、高齢者なども対象となっており、適正な食事摂取が必要な病者に限られているわけではない。

 

問2
✕:特別用途食品です

 

問3

 

問4

 

問5
✕:消費者庁長官が表示の許可を行います。

 

問6

 

問7

 

問8

 

問9
栄養機能食品の許可表示例です。

 

問10

 

このページで確認しておくことのまとめ

  • 特別用途食品の使用例
  • 保険機能食品制度(特定保健用食品と栄養機能食品)について
  • 保険機能成分と主な用途について
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