【薬学がわかる】代表的な食品添加物について!保存料、殺菌料、防かび剤、酸化防止剤、着色料、発色剤・色調調整剤、甘味料、漂白剤について確認しよう!

代表的な食品添加物について!保存料、殺菌料、防かび剤、酸化防止剤、着色料、発色剤・色調調整剤、甘味料、漂白剤について確認しよう!

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食品添加物の定義

食品衛生法によれば、食品添加物は「食品の製造の過程において、または食品の加工もしくは保存の目的で、食品に添加、混和、浸潤その他の方法によって使用するもの」とされています。

 

それでは、それぞれの添加物について見ていきましょう。

 

保存料

食品中の微生物の増殖を抑制する働きがあります。あくまでも抑制するだけで、殺菌作用はありません。そのため、すでに微生物が増殖しているものに対しては効果がない点に注意しておきましょう。

 

多くは酸型保存料と言われていて、食品中のpHによってその効力が変わってきます。
この場合、酸性条件の場合の方が、効果は高くなります。(酸性条件の場合、酸型保存料は分子型であり、微生物の細胞膜を通過しやすく、作用部位に到達しやすいためと考えることができます。)

 

代表的な保存料

安息香酸、ソルビン酸、プロピオン酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル類

 

ここで注意するのは、ソルビン酸です。名前の似たものに、ラジカル捕捉剤のエリソルビン酸があるためです。混同しやすいので注意!

 

 

殺菌料

 食品中の微生物を死滅させるためのもので、毒性が強いです。

 

代表的な殺菌料

過酸化水素
動物実験で発がん性が認められたため、「最終食品の完成前に分解または除去すること」となっています。

 

次亜塩素酸ナトリウム
殺菌効果は、酸性条件のときが大きい。(保存料の時と同じ理由)

 

 

防かび剤

かんきつ類やバナナなどの腐敗防止として用いられます。外国ではポストハーベスト農薬として使用されています。ポストハーベスト農薬とは、収穫後に使用される農薬のことで、日本ではほとんど使用されていません。

 

代表的な防かび剤

ジフェニル、オルトフェニルフェノール、チアベンダゾール、イマザリル

 

 

酸化防止剤

ラジカル捕捉剤や金属封鎖剤があります。単独で用いるよりも、これら2つを併用することで効果が増強します。

 

①ラジカル捕捉剤
水溶性 エリソルビン酸、L-アスコルビン酸
脂溶性 ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、dl-α-トコフェロール(ビタミンE)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、没食子酸プロピル

 

注意:保存料のソルビン酸酸化防止剤のエリソルビン酸を間違えないように。

 

②金属封鎖剤
水溶性  エチレンジアミン四酢酸塩(EDTA・2Na)
脂溶性  クエン酸イソプロピル

 

 

着色料

食品に色をつけるために用います。食品が本来持っている色は、加工や長時間の移動・保管などで脱色しやすいものです。そのため、人工的に色をつけることで、食品がおいしく見えるようにします。
ただし、生鮮食品は着色してしまうと鮮度がわからなくなるため、生鮮食品においては着色して販売することは禁止されています。

 

タール系色素(化学的合成着色料)
現在、使用が許可されているのは、すべて水溶性の酸性ナトリウム塩です。
最も広く使用されているのはタートラジン(黄色4号)です。

 

非タール系色素(天然由来着色料)
①β-カロテン(プロビタミンA:黄色)
②二酸化チタン(白色)
③銅クロロフィル(緑葉成分クロロフィルのMgをCuやFeで置換し、加水分解したもの)
④水溶性アナトー

 

 

発色剤・色調調整剤

食肉などの動物性食品の色素と結合することで、食品本来の色を安定化させる目的で使用します。

 

亜硝酸ナトリウム(発色剤)
ニトロソヘモグロビンやニトロソミオグロビンなどを形成して、食肉を発色する。

 

硫酸第一鉄(色調調整剤)
野菜などの植物性食品中のアントシアニンと錯体を形成することで、食品本来の色を安定化させる目的で使用します。

 

 

甘味料

砂糖の代替品として用いられます。糖尿病や肥満対策として用いられることもあります。

 

代表的な甘味料
サッカリンナトリウム、アスパルテーム、スクラロース、キシリトール、アセスルファカリウム、D-ソルビトール、グリチルリチン酸二ナトリウム

 

 

漂白剤

還元性と酸化性の漂白剤があり、食品中の色素を酸化または還元反応によって漂白します。

 

還元性漂白剤 
亜硫酸ナトリウム

 

酸化性漂白剤
亜塩素酸ナトリウム

 

以上、代表的な食品添加物についての説明でした。

 

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確認問題

問1
微生物が増殖している食品中に保存料を使用することは効果的である

 

問2
酸性保存料の場合、塩基性条件下の方が効果が高い。

 

問3
エリソルビン酸ナトリウムは炭素6個から成る不飽和脂肪酸の一種で、保存料として用いられる

 

問4
安息香酸は、殺菌作用が強いので保存料として用いられる

 

問5
ソルビン酸の静菌作用は、pHの低い食品中では強い

 

問6
デヒドロ酢酸ナトリウムの用途は、輸入かんきつ類の防かびである

 

問7
次亜塩素酸ナトリウムの殺菌効果は、酸性の方がアルカリ性より強い

 

問8
収穫前に使用される農薬のことを、ポストハーベスト農薬という

 

問9
オルトフェニルフェノールは、かんきつ類の防かび剤として用いられる

 

問10
アスコルビン酸の用途は、清涼飲料水の酸化防止である

 

問11
ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)は、金属と錯体を形成することにより酸化を防止する

 

問12
クエン酸イソプロピルは、ラジカルを捕捉することで酸化を防止する

 

問13
亜硝酸ナトリウムの食肉発色作用は、メトヘモグロビンの生成に基づく

 

問14
硫酸第一鉄は、食肉の発色剤として使われている

 

問15
硫酸第一鉄は、野菜に含まれるクロロフィルと結合し色調を安定化する

 

問16
β-カロテンは、着色剤として食品添加物に指定されている

 

問17
二酸化チタンは、漂白剤として食品添加物に指定されている

 

問18
D-ソルビトールの用途は、清涼飲料水の微生物増殖抑制である

 

問19
漂白剤は、食品中の色素を酸化・還元することで作用する

 

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確認問題の答え

問1
✕:保存料は静菌作用のみで、殺菌作用はありませんので、効果的とは言えません。

 

問2
✕:酸性条件下の方が効果は高くなります。

 

問3
✕:ソルビン酸のことです。ソルビン酸とエリソルビン酸には注意しましょう。

 

問4
✕:殺菌作用はありません。静菌作用です。

 

問5
◯:その通りです。

 

問6
✕:保存料として用いられます。

 

問7
◯:その通りです。

 

問8
✕:収穫後に使用される農薬のことを言います。

 

問9
◯:その通りです

 

問10
◯:その通りです

 

問11
✕:ラジカルを捕捉することで酸化を防止します

 

問12
✕:クエン酸イソプロピルは、金属封鎖型の酸化防止剤として働きます

 

問13
✕:ニトロソヘモグロビンやニトロソミオグロビンの生成に基づいています

 

問14
✕:野菜に用いられています

 

問15
アントシアニンと錯体を形成することで、食品本来の色を安定化します

 

問16
◯:その通りです

 

問17
✕:着色料として指定されています。白色に着色することから勘違いしやすいので注意しましょう。

 

問18
✕:D-ソルビトールは、甘味料として用いられます。

 

問19
◯:その通りです

 

このページで確認しておくことのまとめ

  • 保存料は静菌作用。殺菌作用はない。
  • ポストハーベスト農薬について
  • ソルビン酸とエリソルビン酸
  • 二酸化チタンは着色料として用いられる
  • 発色剤でも、肉に使用するのは?野菜に使用するのは?
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