胆道感染症(胆のう炎・胆管炎)の病態、診断、治療について

胆道感染症(胆のう炎・胆管炎)の病態生理

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胆道感染症の概念

胆のう、胆管の細菌感染による炎症性疾患です。炎症の起きる場所の違いによって胆のう炎と胆管炎に区別されます。

 

胆道感染症の成因

一般的に大腸菌感染が原因となります。これに胆管の狭窄や胆石による閉塞などで、胆汁うっ滞が加わると起こりやすくなります(胆汁中で細菌が繁殖しやすくなるため)。

 

感染経路として考えられるのは、
①上行性感染(十二指腸→総胆管→胆のう)
②下行性感染(肝内胆管→胆のう)
があり、①で起こりやすいです。

 

胆道感染症の病態

胆石が胆のうや胆管にはまることで、胆道内に細菌(大部分が大腸菌)が増殖しやすい環境ができます。進行すると、穿孔を生じたり、腹膜炎を合併し重篤となるケースがあります。

 

参考)
胆石の嵌頓(胆石がはまり込む)→ 胆のう・胆管内で細菌が増殖 → 炎症反応が起きる → 胆のう・胆管の腫脹(腫れる) → 周囲の血管を圧迫する → 循環障害が起きる → 壊死 → 穿孔 → 腹膜炎  の順に進行していきます。

 

胆道感染症の症状

Charcotの三徴とよばれる高熱、右上腹部痛、黄疸が典型的な症状です。

 

発熱
感染によって炎症性サイトカイン(IL-1やTNF-α)によって発熱が誘導されます。

 

腹痛
胆石が胆道にはまり込むことにより、胆道内圧が上昇し痛みを感じます

 

黄疸
胆道が閉塞することで黄疸が起こります。

 

 

胆道感染症の治療

炎症が軽度である場合、絶食や輸液、抗生物質の投与などの内科的治療が可能です。

 

しかし、炎症が強い場合は、胆道の内圧を下げる目的で、お腹から針を刺し、胆管にチューブを挿入することで、体外に胆汁を出す経皮経管的胆道ドレナージを行わなければなりません。

 

胆道感染症の原因菌は、多くが大腸菌ですが、他にもクラブシエラ、エンテロバクターなども起炎菌として重要です。

 

抗菌薬としては胆汁移行性の良い抗菌薬を投与する必要があります。ピペラシリン、セフォペラゾン、メロベネムなどが用いられます。

 

このページで確認しておくことのまとめ

  • 胆道感染症(胆のう炎・胆管炎)の概念
  • Charcotの三徴
  • 治療方法について

 

以上、胆道感染症(胆のう炎・胆管炎)の病態生理についての説明でした。

 

少しでも役立つ情報であったならうれしいです。

 

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