多発性骨髄腫の病態、診断、治療について

多発性骨髄腫の病態生理

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概念

形質細胞が腫瘍化することで起こる疾患です。

 

骨髄でB細胞から形質細胞に成熟したものの一部が腫瘍化し、骨髄腫細胞となります。

 

この骨髄腫細胞は分化能を失っていて、単一の異常な免疫グロブリンを大量に産生します。この異常な免疫グロブリンをMタンパクといいます。多発性骨髄腫では、正常な免疫グロブリンの産生が少なくなるので、感染症にかかりやすくなります。

 

多発性骨髄腫の症状

骨折、骨吸収促進による高カルシウム血症、感染症などがあります。

 

多発性骨髄腫の検査

単純X線検査で、骨の抜き打ち像がみられます。
これは形質細胞が活性化に伴い、IL-6が増加します。このIL-6が破骨細胞を活性化するため、骨に穴が開いたようにX線の写真で見えます。

 

また、異常な抗体を産生するため、ベンス・ジョーンズタンパク(Mタンパク)というL鎖のみの免疫グロブリンができます(-s-s-結合などがないためバラバラになる)。

 

多発性骨髄腫の治療

化学療法
メルファラン・プレドニゾロン(MP療法)などが行われます。また、自家末梢血幹細胞移植後の維持療法としてサリドマイドが用いられることもあります。

 

再発・難治性の場合ではボルテゾミブ(プロテアソーム阻害薬)が用いられます。

 

このページで確認しておくことのまとめ

  • 多発性骨髄腫の概念
  • 骨の抜き打ち像
  • ベンス・ジョーンズタンパク(Mタンパク)

 

以上、多発性骨髄腫の病態生理についての説明でした。

 

少しでも役立つ情報であったならうれしいです。

 

以下に、血液系に関する疾患についての関連ページがありますので、気になる点は確認しておきましょう!

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