【薬学がわかる】自然毒(動物性・植物性)による食中毒のまとめ

自然毒(動物性・植物性)による食中毒についてまとめました!

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動物性自然毒について

フグ毒

有毒成分

・テトロドトキシン
・フグ毒の毒量を表す単位には、マウスユニット(MU)を用います。(1MU:体重20gのマウスを30分間死亡させる毒量のこと)

特徴

加熱しても毒素は分解しない
・毒素自体は海洋微生物が産生しており、食物連鎖によってフグの体内にテトロドトキシンが蓄積します(フグ自身が毒素を作っているわけではない
・そのため、フグ固有の毒素ではない。(イモリやカエルなどにも存在している)

症状

運動神経の麻痺が起こる

 

貝毒による食中毒

麻痺性貝毒

サキシトキシン、ゴニオトキシン

原因

ムラサキイガイ、ハマグリなどの二枚貝

症状

運動神経麻痺を起こす

下痢性貝毒

ジノフィシストキシン、オカダ酸

原因

ムラサキイガイ、ホタテなどの二枚貝

症状

下痢

神経性貝毒

ブレべトキシンB

原因

二枚貝

症状

しびれ、運動神経麻痺など

記憶喪失性貝毒

ドーモイ酸

原因

ムラサキイガイ

症状

特徴的なものに記憶喪失がある

どの毒素も、貝自身が毒素を作っているわけではなく、プランクトンが生成した毒素を食物連鎖によって、貝の中腸腺に蓄積していきます。

 

シガテラ毒

有毒成分

シガトキシン

特徴

熱帯地方のサンゴ礁海域の魚介類を摂取することで発症する

症状

特徴的な症状として、ドライアイスセンセーション(温度感覚異常)があります。
→冷たいものに触ると電気ショックのような刺激を感じる

 

植物性自然毒について

アミグダリン、ファゼオルナチン

植物名

青梅、アンズの種子 キャッサバ、五色豆

有毒成分

アミグダリン ファゼオルナチン

症状

有毒成分が腸内細菌のβ-グルコシダーゼによって分解され、シアン化物イオン(CN⁻)が発生。CN⁻がミトコンドリア電子伝達系のシトクロムcオキシダーゼを阻害し、内呼吸を阻害する。

中毒の対処方法

亜硝酸アミル(吸入)、亜硝酸ナトリウム(静注)
チオ硫酸ナトリウム

 

サイカシン

植物名

ソテツの実・茎

有毒成分

サイカシン

症状

発がん性がある。有毒成分がβ-グルコシダーゼによって加水分解され、メチルアゾキシメタノールを経て、メチルジアゾヒドロキシドとなる。このメチルジアゾヒドロキシドからメチルカチオン(CH₃⁺)が遊離し、発がん性を示す。

 

ソラニン、チャコニン

植物名

ジャガイモの芽、緑皮部

毒成分

ソラニン、チャコニン

特徴

水溶性、耐熱性のアルカロイド
糖部と非糖部(アグリコン)がある。

症状

コリンエステラーゼ阻害作用

 

アトロピン、ヒヨスチアミン、スコポラミン

植物名

チョウセンアサガオ ハシリドコロ

有毒成分

ヒヨスチアミン、アトロピン ヒヨスチアミン、アトロピン、スコポラミン

症状

散瞳、口渇、幻覚などの神経症状が現れる

 

アコニチン

植物名

トリカブト

有毒成分

アコニチン

症状

神経毒。麻痺、嘔吐、下痢などを起こし呼吸停止によって死亡することもある

 

プタキロシド

植物名

ワラビ

有毒成分

プタキロシド

症状

発がん性がある。糖部が遊離すると、強力なアルキル化剤となり発がん性を示す。
水溶性のため、あく抜きをすることによって除去することができる。

 

毒キノコ

毒性の種類

胃腸障害型:ツキヨタケなど
コレラ様症状型:タマゴテングタケなど
神経障害型:シビレタケなど
脳症型:ベニテングタケなど

 

詳細

 

タマゴテングタケ
毒性成分:アマニチン(アマトキシン)、ファロトキシン
症状:コレラ様下痢

シビレタケ
毒性成分:サイロシン、サイロシビン
症状:異常興奮、麻痺

ベニテングタケ
毒性成分:ムスカリン(疑問視されているとの情報あり)
症状:副交感神経の興奮

 

葉緑素(クロロフィル)分解物

原因

アワビ

有毒成分

フェオホルビド

症状・参考情報

光線過敏皮膚炎。アワビの中腸腺に含まれている。
クロロフィルのMgをCuやFeで置換したものは、食品添加物の着色料として用いられている。

 

マイコトキシン

マイコトキシンとは、食品に繁殖したかびが、その増殖過程で産生する二次代謝産物をマイコトキシンと言う。マイコトキシンは比較的低分子の化合物で、耐熱性を示すものが多い。かびは、炭水化物に富む食品(穀類やピーナッツなど)に増殖しやすい。

 

Aspergillus属(コウジ菌)

毒性分

アフラトキシン

産生かび

Aspergillus flavus

特徴

・強い発がん性(肝がん)。
・アフラトキシンは二次発癌物質であり、シトクロムP450によって代謝されエポキシドとなり発がん性を示します。
・アフラトキシンは蛍光性があるため、分析にはHPLCと蛍光検出器を用います。
わが国では、すべての食品について総アフラトキシンの残留基準値を設定している

毒性分

ステリグマトシスチン

産生かび

Aspergillus versicolor

特徴

発がん性あり(肝毒性)

毒性分

オクラトキシン

産生かび

Aspergillus ochraceus

特徴

腎毒性、肝毒性あり。発がん性もあり。
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